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婦人科診療
月経異常/月経困難症
月経異常
月経異常には過多月経・過長月経・過少月経・月経不順(希発月経・頻発月経)などがあります。
はっきりとした原因がない場合もありますが、子宮筋腫・内膜症・ホルモン異常などの疾患が隠れている場合もあります。
当院ではホルモン療法や・漢方治療など症状に合わせて治療を行っています。
生理痛・月経困難症
月経痛(生理痛)が強く日常生活に支障をきたす場合を月経困難症といいます。
よくある症状
腹痛、腰痛、気分不良、嘔吐、貧血症状、頭痛、食欲不振など
月経困難症には何かしらの病気が原因による「器質性月経困難症」と原因となる病気のない「機能性月経困難症」の2種類があります。婦人科の診察により判断することができます。
原因や症状に合わせ、痛み止め(鎮痛剤)の内服・漢方治療・ホルモン療法などの治療を行います。
痛み止めを使用すると癖になるということはありません。
痛みが強い場合は我慢せず、ご相談ください。
思春期/更年期外来
思春期外来
思春期は、子どもから大人の女性へと移行する大切な時期です。からだの変化に伴って、心も大きく変化する時期ですから、からだの変化や心のトラブルに悩む人が少なくありません。 月経(生理)痛がひどい、月経の異常がある方は、ご相談ください。
当院は女性医師による診察を受けることができます。(平日午前のみ)
現在、新型コロナ感染対策のためご本人様のみの受診となっていますが、お子様の受診の際の保護者の方の付き添いは可能です。
更年期外来
日本人の平均的な閉経年齢は約50歳といわれています。閉経に伴い、卵巣機能の急激な低下によってエストロゲンというホルモンが減少し、さまざまな症状が現れることを「更年期障害」といいます。
更年期の症状
早期に出現する症状として、ほてり、のぼせ、動悸、異常な発汗など、おもに自律神経失調症に関係するもの、何年か遅れて発症する骨粗しょう症、高脂血症(動脈硬化症、高血圧症)、皮膚の萎縮や色素沈着、外陰部炎や尿道炎など泌尿器生殖器の障害がおこることもあります。
症状や体質に合わせて、ホルモン補充療法・漢方治療などを行います。ご相談ください。
漢方治療
漢方治療とは
漢方薬は生薬の組み合わせによって作られた薬です。症状や体質に合わせて一人ひとりに処方しています。
婦人科の病気だけでなく、妊娠中のマイナートラブルなどにも漢方治療は作用が期待できます。
妊娠と漢方
妊娠中に慎重に内服しなければならない漢方もありますが、漢方がお腹の赤ちゃんへ悪影響を及ぼしたという報告はありません。そのため、妊娠中もリラックスして内服することができ妊娠中のマイナートラブルの軽減などが期待できます。
妊娠中に風邪症状の咳や鼻水が軽症の間に治したいけど、薬を飲むのを悩まれている間に悪化してしまったというケースもあるかと思います。そこで西洋医学の薬を投与しにくい場合、赤ちゃんへの影響のない漢方薬を飲むことで症状の改善が期待できます。
妊娠中の漢方薬の例をご紹介します。
妊娠中の風邪症状
軽度の風邪症状では「葛根湯(かっこんとう)」、咳止めとして「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」、鼻水が多い場合やアレルギー性鼻炎に「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」
妊娠悪阻(つわり)
「小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)」は、つわりによる吐き気や嘔吐を抑え体を楽にする作用があります。
つわりの時は漢方が内服しにくいので、一度お湯に溶いてよく冷やすと飲みやすくなります。
切迫流産・早産
安胎薬とも呼ばれる「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」がよく使用されます。切迫早産の治療として処方される塩酸リトドリンの副作用の動機・頻脈などの軽減が期待されます。
妊娠中のマイナートラブル
浮腫みに「五苓散(ごれいさん)」がよく使われます。体の水分循環を改善し、余分な水分を取り除くことができ浮腫みの改善が期待できます。
何かご質問等あればご相談ください。
更年期と漢方
患者様の症状や相性を考え漢方の処方を行います。ご要望の際はご相談ください。
下記は三大婦人漢方薬となります。
「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」
めまい・四肢の冷え・脱力感、疲れやすいなどの症状の改善が期待できます。
「加味逍遙散(かみしょうようさん)」
不眠・イライラ・のぼせ・精神不安定など精神神経症状に対して作用が期待できます。
「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」
上半身ののぼせ・下半身の冷え・肩こり・頭痛・めまいなどの症状の改善が期待できます。
患者様の症状や相性を考え漢方の処方を行います。ご相談ください。
避妊相談
低用量ピル
ピルとは
経口避妊薬である低用量ピルは主に排卵を抑制することにより避妊することができます。
また低用量ピルの効用は避妊だけでなく月経不順・過多月経・月経痛・月経全緊張症(PMS)の緩和が期待でき、長期間内服することにより子宮体がん・卵巣がん・良性の乳房疾患などの病気を減少させる作用もあります。
避妊するためのピルは
- 排卵を抑制する
- 精子が子宮にはいりにくくする
- 着床しにくくする
といった3つの作用で避妊作用を発揮します。
ピルはきちんと内服すれば避妊をすることができ、妊娠を希望する場合は内服をやめることで妊娠が可能となるメリットもあります。
ピルの処方について
ピルをご希望される方には、問診と使用上の留意点を説明した上で、低用量ピルを処方します。
ピルの服用に伴うリスク、合併症は「血栓症」です。当院では血栓症のリスクが高まる40歳以降や喫煙者、肥満の方などに対しての低用量ピルを含めたピルの処方は、原則として行っておりません。ピル服用が適さない患者様には、代わりの治療法をご提案いたします。
また、ピルをリラックスして服用していただくために、当院では半年に1回の婦人科診察と1年に1回の採血を行っています。他院で1年以内にすでに検査を受けている場合は検査結果をご持参ください。
子宮内避妊器具(避妊リング)※自由診療
子宮腔内に留置するタイプの避妊器具を使用することにより、避妊に繋げることができます。種類はいくつかありますが、当院では、ミレーナを扱っています。
ミレーナとは
ミレーナは黄体ホルモンであるレボノルゲストレルが付加された避妊リングです。ミレーナから放出される黄体ホルモンが子宮内膜の増殖を抑え子宮内膜を薄くするため受精卵の着床を防いだり、子宮の入り口の粘液を変化させ精子が腟内から子宮内に侵入するのを防ぐ作用があります。
また、子宮内膜を薄くすることで経血量を減らし、月経痛を軽くする作用があり過多月経・月経困難症の症状緩和が期待できます。
ミレーナのメリット
- 長期間(5年間)の作用が期待できる。
一度挿入すると5年間作用を発揮し続けるため、ピルのように内服忘れ等による失敗がありません。 - ピルを内服できない方でも使用することができる。
血栓症のリスクのある方・40歳以上の方・1日15本以上タバコを吸う方・高血圧・肥満の方など低用量ピルを内服できない方でも使用することができます。
ミレーナの副作用
挿入後、下腹部痛・月経時以外の出血・月経周期の変化・腰痛などの副作用が起こることがあります。
ミレーナを挿入した女性が経験するマイナートラブルとしては「不正出血」があります。1カ月で収まる方もいますが半年程度、不正出血が続く方もいますが次第に落ち着きます。
ミレーナ挿入後の検診
ミレーナを挿入後、1カ月後、3カ月後、6カ月後に位置の確認を行います。その後、落ち着いたら1年に一度、子宮がん検診とともにミレーナの定期検診を受けましょう。
緊急避妊ピル※自由診療
緊急避妊法とは避妊をしなかったセックスの後でも72時間以内に緊急避妊薬を内服することで妊娠を回避するものです。
当院では9,000円(税込み)にて緊急避妊ピルを処方しています。(初受診再受診料は別途頂戴いたします)副作用として吐き気や肌荒れなどが稀にあります。一度来院頂いて処方します。
性感染症/検査
性感染症
性感染症とは感染する病気です。病気は10種類以上あります。
かゆみや腫れ・おりものの異常など症状がある場合は、早めに受診ください。
性病検査
検査には、おりもの検査と血液検査があります。おりもの検査は膣内のおりものを専用の綿棒で採取し、培養検査を行います。痛みはほとんどなく数秒で終わります。血液検査は採血を行います。結果は一週間程度ででます。
※「かゆみがある・おりものが臭う・量が増えた」など症状がある場合は保険適応です。症状がなく検査を希望する場合は自費診療となります。料金:8,800円(税込み)(おりもの検査+血液検査)
おりもの検査
クラミジア、トリコモナス、カンジダ、淋病などを調べます。
血液検査
B・C型肝炎、梅毒、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)、HIV(エイズ)などを調べます。
日帰り/入院手術
人工妊娠中絶手術
人工妊娠中絶手術は様々な理由によって妊娠を中断しなければならない場合に行う手術です。当院では、妊娠10週未満(妊娠9週6日まで)の中絶手術を日帰りにて行っています。
手術では、合併症として子宮が傷つくこと、子宮の収縮不良による出血、子宮内容物が子宮内に残ることや薬剤によるアレルギーなどに注意が必要です。母体保護法指定医師により術中管理を行います。
手術は静脈麻酔下で行い所要時間は20分程度です。日帰り手術の場合は、術後2時間程度お休みしていただき異常がなければ退院となります。子宮頸管拡張の必要がある方(未産婦など)は朝入院し処置を行い3時間程度待機した後に手術となります。
受診回数は、術前受診・手術当日・術後の検診と計3回必要となります。
流産手術(子宮内容除去術)
妊娠22週未満で胎児がお腹の中で亡くなったまま子宮に留まっている状態(稽留流産)もしくは、流産した際に子宮内の内容物がすべて排出されずに、一部が子宮内に残ってしまった状態(不全流産)との診断を受けた場合に行う手術が、子宮内容除去術です。具体的には、拡張した子宮頸管から吸引器を挿入し、子宮内容物を体外に排出します。
当院では妊娠12週未満(妊娠11週6日まで)に日帰り/入院にて手術を行います。
手術は静脈麻酔下で行い所要時間は20分程度です。日帰り手術の場合は術後2~3時間程度、回復室にてお休みいただき異常がなければ退院となります。術後は1週間後に再診をお願いします。
子宮鏡下子宮内膜ポリープ/筋腫切除術
子宮鏡という内視鏡を子宮内に挿入し、電気メスなどでポリープや筋腫の切除を行います。
手術は、未経産の方は2泊3日の入院・経産の方は1泊2日の入院となります。
子宮頸部円錐切除術
子宮頸部異形成・子宮上皮内がんなどに対して、子宮頸部を円錐形に切除する手術です。摘出した頸部を病理検査に出すことでより子宮頸部病変の診断ができる検査の一面もあります。頸部を一部摘出するため、今後妊娠を希望する方の場合、妊娠中に頸管無力症・切迫早産のリスクが通常より高くなる可能性があります。
手術は、1泊2日の入院となります。
尖圭コンジローマ除去術
尖圭(せんけい)コンジローマは、性器(亀頭・尿道口・陰茎部)や肛門のまわりにイボ状にできるブツブツです。性感染症(STD)の一種で、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされる症状です。
当院では外科的治療としては高周波焼灼術を行います。高周波電流によるメスでイボを焼勺する方法であり、傷が小さくて痕も残りづらいです。
手術は局所麻酔で行いますので日帰り手術となります。尖圭コンジローマは視診上は改善していても3カ月以内に25%が再発するため、治療後3カ月間は定期通院によりフォローアップを行います。
バルトリン腺嚢胞造袋術/バルトリン腺嚢胞切開排膿術
バルトリン腺は膣口にある分泌腺で、ここにはバルトリン腺のう胞、バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍といったできものが生じることがあります。侵入した細菌が感染して炎症を起こすと、外陰部の腫れや強い痛みを起こし、化膿している場合には、穿刺、切開、開窓術などで膿を排出させる必要があります。切開排膿術を行うことで痛みは速やかに軽減しますが、再発を繰り返す症例には造袋術を行っています。
切開排膿術は日帰り手術で行います。手術は局所麻酔で、所要時間は5~10分程度です。術後はすぐお帰りいただけます。
子宮体がん検診/頸がん検診/ワクチン
子宮体がん検診
子宮体部にできる腫瘍です。不正出血や褐色のおりものが月経以外の時期に、または閉経後に見られる場合は体がんの検査を受けましょう。
検査の種類
子宮体がん検診は不正出血等の症状がある場合は保険適応です。子宮体がん検診をご希望の場合は自由診療になります。子宮体がん検診は子宮体がん検査と超音波エコーを行います。料金は6,600円(税込)
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診によりまだ、がんになる前の状態(異形成)で見つけることができます。綿棒による細胞採取で細胞診を行います。当院は、精密検査医療機関であり精密検査が必要となればコルポスコープや細胞診・パピローマウイルステストを行います。異常があった場合はどの段階にあるか詳しくお調べいたします。
子宮頸部異形成や子宮上皮がんに対しての治療として「子宮頸部レーザー蒸散術」や「子頸部円錐切除術」などがあります。当院では子宮頸部円錐切除術は行っております。
子宮頸がんワクチン※自由診療
発がん性のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンです。ワクチンの定期接種の対象年齢は小学校6年生〜高校1年生までとなります。
当院は接種の実施医療機関となっております。接種は事前予約制となりますのでご希望の方は、まず診療時間内にお電話にてお問い合わせください。
※対象の方は接種は無料です。
※当院ではサーバリックスⓇ(2価)・ガーダシルⓇ(4価)・シルガードⓇ(9価)という種類のワクチンの取扱いがあります。
当院では女性医師がいますのでお子様にも配慮して診察を受けることができます。
子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス感染症)ワクチンについて – 北九州市
風疹抗体価検査/麻疹風疹ワクチン
先天性風疹症候群とは
風疹に対する免疫を持たない女性が妊娠中(妊娠20週まで、特に妊娠初期)に風疹に感染するとお腹の赤ちゃんが感染し、難聴・心疾患や白内障、精神や身体の発達の遅れ等の障がいを持った赤ちゃんが生まれる可能性があります。これらの障がいを「先天性風疹症候群」といいます。
風疹抗体価検査/麻疹風疹ワクチン
当院では妊娠を希望する女性を対象に「風疹抗体価検査」を行っております。検査の結果、風疹抗体価が低いと判断した場合は「麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)」を接種できます。
- 料金:
- 北九州市にお住まいの方は、公費となり
風疹抗体価検査 無料
麻疹風疹ワクチン 3,400円
ブライダル/レディースチェック
ブライダル/レディースチェックとは
ブライダル/レディースチェックは妊娠・出産に影響を与える病気の有無をチェックするだけでなく、女性特有の婦人科の病気の早期発見を目的としたすべての女性を対象にした検診になります。
内容は、がん検診・超音波エコー検査・血液検査・おりもの検査がありさまざまなセットをご用意しております。
セット内容
基本セット※自由診療
検査内容
超音波エコー検査 | 子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍の有無、子宮や腟の奇形 |
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おりもの検査 | ▼検査する感染症▼ クラミジア、淋菌 |
血液検査 | ▼検査する機能・感染症▼ □貧血・肝機能・腎機能・脂質 □糖尿病(HbA1c) □甲状腺(TSH、FT4) □感染症(B型肝炎・C型肝炎、梅毒、HIV) □風疹抗体:妊娠中に風疹にかかると胎児の異常や流産の原因になります |
オプション検査(基本セットに追加)
お悩みやお希望に合わせて追加することができます。
子宮体がん検診 | 子宮体がんは子宮内膜にできるがんです。 |
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子宮頸がん検診 | 子宮頸部にできるがんです。 |
HPV簡易ジェノタイプ9種判別検査 | 子宮頸がんの原因であるHPV(ヒト・パペローマウィルス)への感染の検査 |
女性ホルモン関連の検査 | 黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、エストロゲン、プロラクチンの値を検査します |
感染症検査
感染症のみの検査セットもございます。
基本セット | おりもの検査(クラミジア・淋菌) 血液検査(梅毒・HIV・B型肝炎・C型肝炎) |
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① おりもの検査 | クラミジア |
② おりもの検査 | クラミジア、淋菌 |
③ 血液検査 | B型肝炎・C型肝炎 |
④ 血液検査 | B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV |
⑤ 血液検査 | HIV |
⑥ 血液検査 | 梅毒 |